第二学年(二七期生)は、二月十一日(月)から十六日(土)の日程で、オーストラリア・パース方面への修学旅行に行ってきました。
約五時間の空の旅を経た、オーストラリアでの一日目は、まず、カバシャムワイルドライフパークを訪れました。コアラやウォンバットと一緒に写真撮影を行ったり、カンガルーへの餌やりを体験したりしました。その他、オーストラリアの国鳥であるエミュー、絶滅危惧種のオナガイヌワシなどを見学しました。放し飼いにされているカンガルーとは、直接触れ合うこともでき、生徒たちは終始リラックスした様子で、オーストラリアの代表的な動物たちに心を癒されたようでした。
次に、国内約三〇%のシェアを誇る、オーストラリア最大手のスーパーマーケットの一つであるColesでお土産品などを購入し、この夜の宿泊先、ノボテルバインズリゾート・スワンバレーに到着しました。このホテルのあるスワンバレーは、オーストラリアワインの代表的な産地です。ホテルはコテージ風の二階建て建築でした。夕食は、ホテルが所有するゴルフコースの見える屋外でのバーベキューブッフェで、オーストラリアの広大な自然を感じながら、オージービーフ、特大のソーセージ、色鮮やかで新鮮な野菜やフルーツを堪能しました。食事の後は、美しい芝生を散策したり、澄みきった夜空いっぱいに広がる美しい星々を見上げたりする生徒たちの姿が見られました。
二日目は、大型バス二台に分乗し、ホームステイ先へ出発しました。ホームステイの地域は、パースから南へ約一〇〇キロ以上離れたピンジャラ周辺から、バッセルトン周辺までは約一五〇キロにわたっています。複数のドロップオフポイントで、生徒たちをホストファミリーに紹介していきました。これから始まるホストファミリーとの二泊三日の未知の生活に胸を躍らせながらも、やや緊張した面持ちでホストファミリーの車に乗り込んでいく生徒たちの姿が印象的でした。
三、四日目は、終日ホームステイ先で、ホストファミリーとそれぞれ生活しました。ファームで、農作物の収穫、馬や牛などの世話や乗馬体験を行ったりしました。また、観光名所を巡ったり、近くの街にショッピングに出かけたり、オーストラリアでしかできない貴重な体験を行いました。海にイルカを見に出かけたという話や生徒の誕生日にバースデーケーキを作ってお祝いをしてくれたという話も聞きました。しかし、どの生徒からも聞くのは、やはり、オーストラリアの雄大な自然と、その美しさです。特に、澄み切った夜空と星々の美しさは、これまで見たものとは比べるべくもないとのことでした。
五日目は、ホストファミリーに伴われて各ポイントに集合した生徒たちをピックアップしていきました。別れの前のしばしの時間、ホストファミリーと打ち溶けて語り合う姿からは、この二日間が充実した時間であったことが窺えました。そして、いよいよバスの出発の時間。名残惜しそうにしながら、ホストファミリーとハグする姿が度々見られました。
その後、パースから南へ約二〇キロの位置にあるフリーマントルに移動して、班別自由行動を行いました。フリーマントルは、入植時代の歴史的建造物と現代文化が入り混じる、魅力的な港町として知られています。生徒たちは、事前学習で作成した計画書をもとに、旧フリーマントル刑務所やフリーマントルマーケット訪問、カフェ巡り、散策などを楽しみ、オーストラリア文化への理解を深めました。
その後、フリーマントルからパース市内へ向かう途中、サプライズとしてコッテスロービーチに立ち寄りました。インド洋の美しさに魅了された生徒たちは嬉々としてビーチに向かっていきました。浜辺の散策を楽しむ生徒、美しい海をバックに記念撮影をする生徒、浜辺に座って心地よい風に吹かれながら語り合う生徒など、それぞれが思い思いに夕暮れの貴重な時間を過ごしました。
この日の宿泊先は、スワン川を臨む高台にあるパンパシフィックホテルパースでした。豊富なメニューのブッフェディナーを楽しんだ後は、生徒たちが待ちに待ったレクリエーション。2Aの吉井遼君を中心とするレクリエーション班が全体の進行を務め、有志団体によるダンス・コント・漫才・歌の発表、全員参加の猛獣狩りゲーム・ジェスチャー伝言ゲーム・ワセシブクイズで会場は大いに盛り上がりました。
そして、いよいよオーストラリアでの最終日。ホテルをバスで出発した後、水上バスでスワン川を渡り、対岸のサウスパースへ向かいました。
次に、パース市内最大の観光名所であるキングスパークに移動しました。ここは、四〇〇ヘクタール(東京ドーム約八五個分)以上の広大な敷地を有し、二五〇種類以上の植物と一〇〇種類以上の野生動物が保護されています。抜けるように青い空と緑の芝生、スワン川の流れとパースの高層ビル群を見渡せる、パースで一番美しい景色を背景に学年全員で記念写真を撮影しました。雄大な自然と近代都市の均整のとれた街並みが融合したパースの魅力を存分に伝えていました。生徒たちは、植物鑑賞や散策など、オーストラリアでの最後の時間を過ごしました。
パース空港から約五時間のフライトを経て、オーストラリアのかけがえのない思い出を胸に、第二の故郷とも言えるシンガポールへ帰ってきました。