10月24日(金)、理化学研究所 開拓研究本部 渡邉分子生理学研究室の渡邉力也 主任研究員をお招きし、2年・3年理系生徒対象に「好奇心の導くままに25年~出会いと感謝~」と題した特別講義を実施いただきました。
渡邉様は、ご自身のキャリアをご紹介されながら、「自分で装置を作って生物を理解する」というユニークなモットーのもと、機械工学と生物学という異なる分野を融合させた最先端の研究について、生徒たちに分かりやすくお話しくださいました。
特に生徒たちの知的好奇心を刺激したのは、エネルギー変換効率がほぼ100%だという「ATP合成酵素」という生体内の微小なモーターの話や、血液1滴でがんなどの病気を早期発見できる「デジタルリキッドバイオプシー」という革新的な医療検査技術の開発秘話でした。
講演後の生徒レポートには、「機械と生物という全く違う分野を組み合わせて、人の命を救う研究をしていることに感動した」「ATP合成酵素の話に驚き、人体のすごさを感じた」「“好奇心”と“出会い”を大切にして、自分も将来人の役に立てるようになりたい」といった感想が多数寄せられました。
今回の特別授業は、生徒たちが科学の面白さとその社会的意義を深く理解するとともに、分野の垣根を越えて学ぶことの重要性や、自らの探究心を追求し続けることの大切さを学ぶ、非常に有意義な機会となりました。

