10月15日に生徒71名を引率し、シンガポール国内にある企業5社を訪問しました。
訪問先を50音順に紹介します。
NTC Wismettac
日本食の専門商社であるNTC Wismettacを生徒24名が訪問しました。NTC Wismettacは、シンガポールの日本食レストランやスーパーを主な顧客とし、日本からの商品を輸入、開発、販売しています。100年以上の歴史を持ち、現在は世界に49の拠点を構えています。訪問では、「海外における日本食の広がり」について、歴史的背景を交えながら分かりやすく説明していただきました。また、物流倉庫の見学では、マイナス18度の業務用冷凍庫にも入ることができ、生徒たちは大変興奮していました。見学の後には、新商品開発に関するディスカッションが行われ、生徒たちはシンガポールで今後売れそうな商品のアイデアを多数提案しました。身近に手に入る日本食の商品がどのようなプロセスで輸入されているのかを知ることができ、新たな視点を得る貴重な企業訪問となりました。
Ocean Network Express(ONE)
沿岸部にある38階のオフィスからコンテナターミナルを見下ろしながら、コンテナ業界の発展や、ONE設立の背景となった日本が抱えていた海運業の課題、ONE設立から現在までの活動やこれからについてなどお話しいただきました。
それらを踏まえて生徒から出た様々な質問に答えていただいた後、最後はオフィスを見学させていただき、透明性が高い組織に、という言葉通りの開放的なオフィスの様子を目の当たりにしました。
輸送業の重要性や社会への貢献についての認識を深め、自分の将来の仕事について考えるいい機会となりました。
国分グループ本社
我々の生活を陰で支えてくださっている“食品卸売業”という業界について、同社の杉山様、矢倉様からご説明をいただきました。そして、物流センターでのオペレーションについて、詳細に教えていただいた後で、同社の有するシンガポール最大規模の物流センターを施設見学させていただきました。入荷された食品は、常温、冷蔵、冷凍、エアコンという4種類の温度帯で適切に保管されており、冷凍自動倉庫エリアでは、全自動クレーンが商品を所定の棚に格納している様子を見学しました。また、杉山様、矢倉様のご自身のキャリア選択やこれまでのご経歴についても、ざっくばらんにお話いただき、会社や仕事内容の理解のみならず、生徒自身の進路選択についてもヒントになるお話をお聴きすることができました。
竹中工務店
最初に、建設業の幅広さや重要性についてご説明いただき、デザイン設計からメンテナンスまで多岐にわたる業務内容を教えていただきました。また、竹中工務店が日本国内だけでなく、シンガポールのチャンギ空港ターミナル建設など、海外の著名なプロジェクトにも関わっている点が大変印象的でした。次の質疑応答では、建築業界に進むきっかけや業務上の課題、日本とシンガポールの建築文化の違いについて、丁寧な回答をいただきました。最後に、本校校舎の改善点を踏まえ、新しい学校のデザインを考えるという内容でワークショップをしていただきました。生徒たちは、竹中工務店の専門家からソフトウェアの使用方法やデザインの基本を学び、実際にデザインのプロセスを体験しました。各自が自由にアイデアを出し、プロのアドバイスを受けながら、より良い学校の形を模索していく過程は非常に実り多いものでした。今回の企業訪問を通じて、生徒たちは建築業界の幅広さやその魅力を実感し、ものづくりへの関心を一層高めることができました。
DISCO HI-TEC (SINGAPORE) PTE LTD
精密加工装置や加工ツールの開発・製造・販売を行っているDISCO HI-TEC (SINGAPORE) PTE LTDを訪問しました。企業の概要説明では、同社の技術が世界の半導体製造に広く使用されており、加工装置において世界シェアトップの地位を築いていることに加えて、その企業経営を支えるユニークな取り組みとして、プレゼンテーション対戦形式の業務改善活動(PIM)や、社内通貨(WILL)も紹介いただきました。その後、社内見学ツアーが行われ、クリーンルーム用の服を試着したり、実際に機器が動いている様子を見学しました。最後に、事前に生徒から寄せられた質問に対して、複数の担当者の方々がスライドを使用し、丁寧に説明していただきました。世界トップの技術を直接見学し、従業員の方々が意欲的に働く工夫を学ぶことで、生徒たちは大きな刺激を受け、今後の進路選択に役立つ訪問となりました。