7月4日、早稲田大学人間科学部の尾澤重知教授をお招きし、本校生徒を対象とした模擬講義を実施しました。
人間科学部といえば、学際的な学びを特徴とする学部ですが、講義に参加した生徒の多くは事前にはその内容や意義を明確に理解していなかった様子でした。しかし、講義を通して、その印象は大きく変わりました。
講義では、「わかる」「できる」「変わる」とは何か、というテーマのもと、時計の読み方の教え方を考えたり、自転車の構造を描いたり、折り紙を折るなどの体験的な活動を通じて、学びのプロセスの重要性が示されました。特に「人はできるようになると、できなかったときのことを忘れてしまう」「身体を使って体験することで理解が深まる」といった視点に、生徒たちは深い気づきを得たようです。
また、「暗黙知」という、言葉で説明しづらいが確かに存在する知識の存在と、それを活かすための「デザイン」の考え方についても学びました。尾澤教授の「デザインとは、人をより賢く、創造的にするもの」という言葉は、多くの生徒の印象に残ったようです。
講義後には、「文理融合で幅広く学べる人間科学部に興味が湧いた」「理系志望だったが、新しい視点を得た」といった声も聞かれました。今回の講義は、生徒たちにとって学問への関心を深める貴重な機会となりました。