SEA(Singapore Exploration Activity)は、本校が実施するシンガポールならではの校外学習プログラムです企業訪問・施設訪問・ボランティア活動の3つのカテゴリーがあり、生徒は希望に応じて参加します。今学期は1年生が企業訪問、2年生が施設訪問またはボランティア活動に取り組みました。12月17日に実施された活動を、カテゴリーごとに紹介していきます。
【施設訪問① Former Ford Factory】
2年生の生徒20名が、Former Ford Factoryを見学しました。Former Ford Factoryは、シンガポール陥落時に日本軍とイギリス軍によるいわゆる山下・パーシバル会談が行われたフォードの工場の建物を利用した、戦時期のシンガポールをテーマとした博物館です。博物館では現地ガイドの方による英語解説を聞きながら展示を見て回り、戦争前のシンガポールの様子や、日本軍の進軍の過程と「昭南島」時代のシンガポール、そして戦後にシンガポールが復興するまでの歴史を学びました。華僑粛清(Sook Ching)や捕虜の扱い、インフレーション下での人々の生活など占領期シンガポールの実相について実物展示と解説を通して知るとともに、日本とシンガポールの歴史認識の違いについて学びました。学校に帰ってきてから実施した、当日の実習を通じて考えたことをまとめる活動にも、生徒たちは熱心に取り組んでいました。

【施設訪問② Urban Farm】
2年生20名がUrban Farmの施設見学を行いました。Urban Farmは「都市農業」と訳され、都市部やその近郊で食料を生産する活動を指します。今回訪問した施設はHDBの屋上にあり、様々な野菜や植物が栽培されているのが特徴です。
生徒たちは栽培過程を見学したほか、実際に種まきをしたり、苗の入ったスポンジを栽培装置にセットしたりするなど、充実した時間を過ごすことができました。最後には育った野菜を収穫し、その場でいただくこともできました。採れたての新鮮な野菜の美味しさに、生徒たちも感動の声を上げていました。未来の食を支えるUrban Farmの取り組みに、大きな学びと発見があった一日となりました。


【施設訪問③ Gardens with Purpose】
Gardens with Purposeから講師の方をお招きし、Eco Enzymesの科学と実践のワークショップを開催しました。2年生20名がワークショップに参加し、酵素について学びを深めました。生徒たちは、果物の皮などの生ごみが発酵の力で「万能洗剤」や「有機肥料」に生まれ変わる仕組みを学習した後に、実際に手を動かし、オレンジ、砂糖、水を混ぜて酵素作りを体験しました。「身の回りにあるもので、こんなに簡単に酵素を作れるなんて驚いた!」との声もあり、身近な科学とSDGsへの理解を深める貴重な機会となりました。

